ECサイトで商品を販売しているものの、「通販サイトへのアクセスが増えない」「ネットショップの売上につながらない」といった課題を抱えている方も多いのではないでしょうか。
オンラインショップを開設して、すぐにテレビなどのメディアで取り上げられ売上が一気に増える、というようなことが起これば良いのですが、実際はそううまくいくことは稀で、何もしなければECサイトになかなか人は訪れず、売上獲得に苦戦してしまいます。
オンラインショップの売上を上げるには、いかに多くの方にECサイトへアクセスしてもらうかの「集客戦略」が重要なポイントになります。
今回はECサイトの集客方法の中でも代表的な手法をご紹介します。
無料でできる取り組みや、有料サービスの中でも低予算から利用可能な方法をまとめました。ぜひご覧ください。
ECサイトの代表的な集客方法
ECサイトへの集客方法として代表的なものに以下のような手法があります。
- SEO
- SNS
- メールマガジン
- コンテンツマーケティング
- PR
- 広告
それぞれの集客方法のメリット・デメリットを解説します。
SEO
SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略で、Googleなどの検索エンジンで自社のウェブサイトを上位表示させるために、サイトの内容や構造を最適化する取り組みのことです。
《 メリット 》- 長期的な集客効果
一度上位表示されると、継続的にアクセスが期待できます。 - 信頼性の向上
検索エンジンで上位に表示されることで、ユーザーから信頼されやすくなります。 - 無料でできる
自然検索からの流入のため、広告費を使用せず集客が可能です。
- 時間がかかる
成果が出るまでに数か月から1年以上かかることがあります。 - 競争の激化
同じキーワードを狙う競合が多い場合、上位表示の難易度が高い場合があります。 - アルゴリズムの変化
検索エンジンのアルゴリズム変更によって順位が下がるリスクがあります。
SNS
Instagram、X(旧Twitter)、TikTok、Facebook、LINE、PinterestなどのSNSも、ECサイトへ集客するための有力な手段として活用されています。
《 メリット 》- 拡散力が高い
投稿がシェアやリツイートされることで、多くのユーザーに短時間で情報を届けられます。 - ターゲティングが容易
広告機能を利用すれば、地域や年齢、興味関心などに基づいて特定のターゲット層にアプローチ可能です。 - ブランディング効果
親近感のある投稿やコミュニケーションにより、ブランドイメージを向上させることができます。 - インフルエンサーマーケティング ※
フォロワーの多いインフルエンサーに自社の商品やサービスを紹介してもらうことで、信頼性の高いプロモーションが可能です。(※本記事後半に詳細解説あり)
- 即効性が低い場合がある
フォロワーが少ない状態から成果を出すには時間と工夫が必要です。 - 炎上リスク
不適切な投稿や対応により、ブランドイメージが逆効果になることがあります。 - 継続的な運用コスト
定期的な投稿やコメント対応にリソースが必要で、運用体制を整える負担がかかります。 - 有料施策のコスト
SNS広告やインフルエンサーマーケティングを行う際は費用がかかります。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、顧客にとって価値のある情報やコンテンツを提供することで、商品の魅力を伝え、信頼を築きながら集客や販売促進を目指すマーケティング手法です。ECサイト内にこのようなコンテンツを掲載することも集客方法として有効です。
具体的には、商品の体験レポート、企画や特集、まとめ記事、解説記事、開発ストーリー、スタッフの日常紹介、知識やノウハウの提供など、多様な切り口の記事コンテンツが活用されます。これらのコンテンツはSEO効果を高め、検索エンジンからの流入を促進する点でも効果的です。
《 メリット 》- 長期的な集客効果
検索エンジンで上位表示されれば、継続的なアクセスが期待できます。 - 顧客の信頼構築
役立つ情報を提供することで、ブランドへの信頼感が向上します。 - 多様な切り口で顧客ニーズに対応
専門的な解説から日常のストーリーまで、多様な形式で幅広いターゲットにアプローチ可能です。 - 生成AIの活用で負担軽減
ChatGPTなどの生成AIを使うことで、企画や執筆の効率化が図れ、運用の負担を軽減できます。 - 有料サービスの利用で効率化
外部ライターや記事制作代行サービスを活用すれば、高品質なコンテンツを効率よく作成可能です。
- 運用コストがかかる
記事の企画・執筆・編集に時間やリソースが必要です。特に専門性の高い分野では専門知識が求められます。 - 成果が出るまで時間がかかる
SEO効果や信頼構築には一定期間が必要で、短期的な効果は期待しにくいです。 - 競合が多い
同じテーマのコンテンツが多い場合、差別化を図るためにさらなる工夫が必要です。 - 生成AIの課題
AIを活用する際、独自性や正確性を担保するための人間による確認が不可欠です。
コンテンツマーケティングは、戦略的に運用することでECサイトの集客に大きな効果を発揮しますが、リソースの確保と計画的な運用が成功の鍵となります。
メールマガジン
メールマガジンは昔からあるマーケティング手法ですが、既にあなたのECサイトを知っている方を対象に直接情報を届けられるため、即効性が期待できる点が他の手法と比べて大きな魅力です。
《 メリット 》- 即効性が高い
既存の顧客や登録者に直接届けるため、商品購入やサイト訪問への反応が早いです。 - 多様な情報を配信可能
新商品やセール情報だけでなく、コンテンツマーケティングで作成した解説記事や特集などを紹介することで、ユーザーに新たな価値を提供できます。 - 低コストで効果的
既にあるリストを活用するため、広告費用を抑えながら高いリーチを実現できます。 - 顧客との関係構築
継続的なコミュニケーションにより、顧客との信頼関係が深まります。
- メルマガの開封率
すべてのユーザーが必ずメールを開封するわけではなく、埋もれてしまう可能性があります。 - 内容のマンネリ化
単調な内容や頻度の多い配信は、ユーザーに飽きられたり解除される原因になります。 - リスト作成に時間がかかる
効果的な配信を行うには、質の高い顧客リストを作成する必要があり、時間と労力が必要です。 - スパム扱いのリスク
内容や配信方法によっては、メールがスパム扱いされる場合があります。
メールマガジンは、新商品やセール情報の告知だけでなく、ECサイトで発信した有益なコンテンツを再利用して紹介することで、顧客にさらなる価値を提供しながら集客につなげられる効果的な方法です。適切な頻度と質の高い情報提供を心がけることで、成果を最大化できます。
PR
PRとはパブリックリレーションズ(Public Relations)の略語で、広報活動を通じてメディアや一般の人々に情報を発信し、企業や商品の認知度を高めるための手法です。例えば、有料サービスのPR TIMESを利用することで、プレスリリースを配信し、メディアに情報を届けられるだけでなく、PR TIMESウェブサイトからの被リンクを獲得出来るためSEO効果も期待できます。
《 メリット 》- 認知度の向上
メディアに掲載されることで、幅広い層にリーチでき、信頼感のある情報発信が可能です。 - SEO効果
プレスリリース配信サイトや掲載メディアからの被リンクが、検索エンジンの評価向上につながります。 - 幅広いテーマで発信可能
新商品情報、キャンペーン情報や自社の取り組みなどを、社会性や時事性の高い内容を意識して発信することで、メディアや読者の関心を引きやすくなります。 - 信頼性の高い露出
広告と異なり、第三者(メディア)が発信する情報として認識されるため、受け手に信頼されやすいです。
- 掲載される保証がない
配信した情報が必ずメディアに取り上げられるわけではなく、成果が不確定です。 - 効果的な内容の作成が難しい
メディアの視聴者や読者にとって役立つ情報を意識して発信する必要があり、内容の企画や作成にはスキルと時間が求められます。 - コストがかかる
PR TIMESのような有料サービスを利用する場合や、PR会社へ広報活動を依頼する際は継続的にコストが発生します。 - 効果の測定が難しい
PR活動の結果として得られる影響(認知度向上や売上増加など)を定量的に測定するのが難しいことがあります。
PR活動を成功させるには、単に企業や商品、サービスをアピールするのではなく、メディアや読者にとって価値のある情報を発信することが重要です。特に、新商品やキャンペーンに加え、社会性や時事性を取り入れることで、取り上げられる可能性を高めることができます。
広告
有料広告もECサイトの集客方法として効果的です。大きく分けて以下の2種類があります。
《 広告の種類 》- ウェブ広告
リスティング広告(キーワード検索広告)、ディスプレイ広告、動画広告、SNS広告、アフィリエイト広告など、インターネット上で展開される広告手法です。ターゲットを絞った効率的な集客が可能で、ECサイトとの親和性が高いのが特徴です。 - オフライン広告
新聞広告、雑誌広告、新聞折込広告、ポスティング広告、電車やタクシーなどの移動媒体広告、ビルボードなど、オフラインで利用される広告手法です。これらは以前より広く利用されていますが、ターゲットや商品によってはECサイトにも大きな効果を発揮します。自社商品や客層との相性を見極めつつ、選択肢の1つとして検討してみてはいかがでしょうか。
- 即効性が高い
広告掲載後、すぐに集客や売上効果が期待できます。 - ターゲティングが可能(ウェブ広告の場合)
特定の年齢層や興味関心に基づいた顧客層にアプローチできます。 - ブランド認知の向上
オフライン広告を活用することで、オンラインには届かない顧客層へのリーチも可能です。
- コストがかかる
ウェブ広告もオフライン広告も、運用次第では高額になる場合があります。特に継続的に利用する場合は費用対効果をしっかり検討する必要があります。 - 一時的な効果に留まる可能性
広告を停止すると集客が減少する場合があり、長期的な効果を期待するには限界があります。 - 専門知識が必要
リスティング広告やSNS広告などは、運用スキルや分析力が求められます。 - 成果の測定が難しい(オフライン広告の場合)
新聞や雑誌広告では、効果を具体的に把握するのが難しいことがあります。
広告は即効性のある集客手法として効果的ですが、予算やターゲット層、商品特性を考慮し、適切な媒体と手法を選ぶことが重要です。ウェブ広告とオフライン広告の特性を理解し、組み合わせて活用することで、より大きな成果を期待できます。
インフルエンサーマーケティング
SNSを活用したECサイト集客のうち、インフルエンサーマーケティングによる施策をご紹介します。
インフルエンサーマーケティングとは、インスタグラムなどのSNSで多くのフォロワーを持ち、影響力のある人物(インフルエンサー)を活用して、商品やサービスの宣伝や販売促進を行うマーケティング手法です。インフルエンサーが自身の体験や意見を通じて商品を紹介することで、フォロワーの共感や信頼を得やすく、購買意欲を高める効果が期待できます。
Instagramでのインフルエンサーマーケティングは、以下のような特徴とメリットがあります。
- ターゲット層への効果的なアプローチ
インフルエンサーのフォロワー層は、特定の興味や関心を持つユーザーで構成されていることが多いため、ECサイトの客層にマッチしたインフルエンサーに依頼することで、商品のターゲット層に直接アプローチしやすくなります。 - 新規顧客層へのアプローチ
インフルエンサーのフォロワー層にリーチすることで、これまで接点のなかったユーザー層へのアプローチが可能となります。 - 信頼性の向上
インフルエンサーとのタイアップにより、彼らのフォロワーからの信頼を借りて、ブランドや商品の信頼性を高めることができます。 - コンテンツの多様化
インフルエンサー独自の視点や表現を取り入れることで、ブランドのコンテンツに新鮮さや多様性を加えることができます。 - 広告感を抑えた訴求
インフルエンサー自身の普段の投稿スタイルで商品を紹介することで、広告感をあまり感じさせず、自然な形で商品情報を案内することができます。
上記のようなインフルエンサーマーケティングは場合により無料で取り組むことも出来ますが、
- インフルエンサーを自分で探す、または募集する(アンバサダー制度など)
- インフルエンサーに無料での紹介を依頼、交渉する
- PR投稿内容に関するルール作りを行う
- Instagramのガイドラインを守る
- 進捗管理を行う
といったノウハウ、かかる時間と労力の負担が大きくなってしまうことも多く、有料サービスを活用することでこのような負担を軽減することができます。
ここでは「ECログ」が提供しているインフルエンサーマーケティング・サービスをご紹介します。
ECログとは?
ECログは全国のオンラインショップ情報を掲載中の通販サイト検索サービスです。
ECログのインフルエンサーマーケティング・サービス
このECログでは、オンラインショップ運営者専用の、月額9,800円でインフルエンサーにPRを何度でも依頼し放題のインフルエンサーマーケティングサービスを提供しています。
ECログに登録している全国のインフルエンサーが、あなたのECサイトの商品をインスタグラムでPR紹介し、集客をサポートします。主な特徴とメリットは以下の通りです。
- インフルエンサーが自ら応募
あなたのECサイトの商品に関心を持つインフルエンサーが自ら応募。ECサイト側が採用。 - インスタグラムでのPR
インフルエンサーがあなたのECサイトの商品を実際に体験し、フォロワーに向けて投稿します。 - ECログ内の専用ページからも集客
ECログのサイト内に、あなたのECサイト専用のページを作成しインフルエンサーが口コミを投稿。ECログからの流入も期待できます。(被リンクの獲得) - 投稿画像の2次利用が可能
インフルエンサーによる投稿画像の二次利用が可能です。ECサイトやSNSにて活用できます。 - ECサイトのPRだけを専門に行うサービス
ECログが提供するインフルエンサーマーケティング・サービスは、ECサイトのPRが専門。ECサイトの商品紹介に適したインフルエンサーをECログが独自スカウトしています。 - 低予算での利用が可能
月額9,800円(税込 10,780円)で利用可能。月額定額制でインフルエンサーにPR依頼し放題。
詳しいサービス内容や資料請求は下記よりご覧ください。
ECサイトの集客方法まとめ
ECサイトへの代表的な集客方法について、無料で取り組める基本的な施策から、有料サービスを利用した集客方法をご案内してきました。
ECサイトへ継続的に集客を増やし続けるには、広告宣伝費として大きな予算を使用できる場合をのぞき、単一の手法や短期施策だけで大きな成果(アクセス増、売上アップ)を得ることは困難です。
上記に紹介した集客方法から複数の手法を組み合わせ、無料と有料の施策のバランスを考慮しながら運用することで、ECサイトへの効果的かつ持続的な集客が可能となります。
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※ 本記事は、subsc 運営スタッフが実際のEC運営の経験をもとに執筆したものです。
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